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制作白書『自由になあれ』

川上カオリの作品や日々の思いを、 気ままに載せていこうと思います。

宝物① 

星の王子さまとさかなのf

このブログでも度々登場しますが、私は星の王子さまが大好きです。
なんで好きかと言いますと、私は何かを「美しい」と感じる感性を非常に大切にしているからです。

それは普通に誰が見ても美しいもの(例えば感動的な景色だったり)というよりは、
一見何の変哲もないものや、実際は別に美しくないものも、「綺麗に見える」という感覚です。
王子さまの「箱の中の羊を見る目」です。

いつぞやのガラスは虹のかけらで出来た宝石だったし、
黒のサインペンで山ほど描き殴った絵、
それは色を着けなくても十二分にカラフルに見えていたものでした。

この感覚は私が思う以上には多くの人が持ち合わせていないもののようで、
彼らにとっては意味が無いものなので、私の大切なもの達は理解されなかったり、
(彼らに悪気は無くても)結果として粗末に扱われてしまうこともしばしばでした。

まぁ私も私にはわからない誰かの大切なものを、知らずのうちに傷つけているかもしれませんし、
その辺はお互い様なんでしょうけども。

それでも私にとっては、意外と周りの人が私と同じようには物が見えていないこと、
それをその人達が何とも思っていないこと、大事なことでは無いことが非常に悲しく、
余計なお世話とは思いつつも、嫌で嫌でしょうがなかったんです。

それは私にとって一番の不幸でした。
(さかなのfではこれを「見えない不幸」と表現されています。
「誰も同情なんかしてくれない、自分でも笑っちゃうような些細な不幸。
でもそういうのが一番不幸なんだよ。」by たもつ)

普通は「そんな些細なことの何が不幸なの??」って感じだと思いますけど、
そういうものだと思うんです。
誰も何とも思わない小さい出来事に幸せや美しさを見出せる人、
そういう感性を持つ人は、同時に誰も何とも思わない小さいことで死ねるんだと思います。

そんな感じでしたから、子供の頃から既に冷めた目をしていて、
あんまり人が好きでなく、学校の先生からも「かおりさんは子供らしくありません」
なんてわざわざ言われちゃったりするような子でした。

今でこそこんな風に言葉で言い表せますけど、当時は自分でもどうしてこんなに
苦しいのか、息がつまるのか、身体が重くてしょうがないのか分からず、
でも確かに胸にある絶望をどうすることも出来ず、中学生の頃は正に暗黒時代のピークでした(苦笑
ちょっと病弱な子ぐらいの感じで、表面上は特に問題の無い子のように見えたかもしれませんけどね。

そんな最中出逢ったのが「さかなのf」という作品です。
15歳の時。ご存じない方が大半だと思われますが、ウィングスという雑誌に連載されていたシリーズ。
この作品が、今まで私が理解してもらえなかった感覚、自分ですら価値が無いと思いこんでしまった想いを、
一番最初に「美しい」と言ってくれた作品なのです。
(著者様はただ自分の好きに表現しただけなので、「~してくれた」って言い方も変なのですが、
それくらい私は「この作品を生んでくれてありがとう」という想いがあると思って下さい。
彼女はそれこそたもつ君が言ってるように「そんな大袈裟なことじゃないよ」って
軽やかに言ってくれそうですけど。)


「後で知った事実より思い込んでた間違いの方がキレイだなんてこと結構多いよな」
「でもやっぱり最初の感動は本物だと思うよ」
「後からくる理屈にがっかりしても、
 それでも一番最初に感じた「キレイ」っていうのが心動くことの根源だと思うんだ」

「何よりもキレイ」
「汚れてもキレイ」
「…悲しくてもキレイ」



ここまで読んだ時に、ぶわっと涙が溢れてきて号泣。涙止まらず…。
どれくらい泣いたでしょうか…。
あんなに嬉しくて泣いたのは初めてでした。
それまで本当にグレー一色単だった世界が、180度一気に変わって鮮やかに色を取り戻したのです。
(そして他の人がこの作品読んでも、「これでそんなに涙を流すほどのことなの??」
という印象を受けることが多いんだと思いますが。)

その時の感動を今もよく覚えており、「私もいつかこんなの作りたい」
そう思ったのが、一番最初のきっかけ。私の創作の原点です。

しかし私自身は絵は好きでもお話を作ろうという気持ちや適性が無かったので、
彼女とは違う表現(絵)で、創作をしていこうと思ったのでした。

そしてその気持ちに真正面から向き合い切るのに数年かかり、
幾分遠回りして今に至ります。





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Posted on 2012/06/21 Thu. 08:55 [edit]

category: 未分類

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